ヘルパーが教える。『セクハラ』など訪問介護特有の悩みと対策。

『訪問介護ヘルパーならではの悩みってあるの?』

施設での介護と訪問介護は特徴が異なるので、気になる部分だとおもいます。

訪問介護は利用者さんと1対1で対応しなければならず、密室ということもあり、やはりセクハラの問題もあるようです。

本記事では、セクハラの問題も含め、元・現役訪問介護ヘルパーさん6人に、それぞれの悩みや、その悩みの対策を紹介していただいています。

訪問介護ヘルパーに聞いてみた。悩みと問題対策

では、訪問介護ならではの悩みと対策を紹介します。

なお本記事ではクラウドサービスを通じて、それぞれの訪問介護ヘルパーさん・訪問看護師さん本人に記述していただいています。

女性 福祉歴15年 介護支援事業所

私は現在訪問看護師をしております。

訪問介護さんと同じ利用者の家に訪問しているのですが、つい最近あった出来事をどうしても伝えたいと思ってペンをとりました。

それはセクハラ問題です。

訪問介護さんは、比較的中高年で女性の方が多いです。

主に身体介護または生活支援を行われますが、その中で時々セクハラ問題が起こるのです。

ひどいセクハラの時には事業所全体で大きな問題となり、テレビやニュースで時々話題になることもあります。

しかし利用者さんが認知症、独居で状況確認が取れないことも多いですし、そのようなことを上に訴えると仕事を失ってしまうという不安もあり、ほとんどは泣き寝入りということも多いのが現状です。

つい先日は、洗濯を干すところに利用者がやってきて、体を触ろうとしたということが起こりました。

私たちが考える対策としては、訪問介護さんだけではなく、訪問看護師やケアマネもその利用者の普段の言動をよく知っているので、やりかねないということを一緒に訴えることも大切だと思います。

またセクハラを受けた訪問介護さんは、その以降の訪問時の不安があると思うので別のヘルパーさんに変わるのが一番妥当だと思います。

男性 介護職歴13年(特別養護老人ホーム併設の訪問介護事業所)

私は特別養護老人ホームの入所の方の介護をしていて、異動で訪問介護事業所のサービス提供責任者になりました。

まず私が頭を悩ませたのが、サービスを利用される方は在宅生活ですので、各利用者のお宅での勝手が様々だと言うことです。

施設入所の介護は施設の建物内というハード面はみな同じですので、決められた通りに動けば良かったのですが、訪問介護の利用者にはそれぞれのご自宅、それぞれの家事のやり方(掃除のやり方、料理の味付けの仕方、洗濯物の洗い方や干し方など)があります。

慣れない私は何度も利用者からクレームを受けました。

他に悩んだことは、介護保険の訪問介護サービスでは行えない家事を頼まれることです。

大掃除並みの片付けや窓拭き、草むしりなどです。

利用者にはできない旨を伝えましたが、中にはご立腹してケアマネージャーに私の悪口まで言われたことがあります。

ただ、しばらく根気強くサービス提供を続けていくと、各利用者ごとのサービスの行い方や利用者の特性を掴んでいくことができました。

利用者のお宅を訪問する度に、利用者が私のことを好きになってくれていくのがよく分かりました。

ただそのためには、自分が利用者を好きにならなくてはいけません。

嫌々サービス提供をしては、相手も自分を好きになってくれる訳がありません。

まずはこちらが相手を好きになる。利用者との信頼関係を築いていくことの近道だと思います。

男性 介護職歴13年・介護老人保健施設(訪問介護事業所併設)

訪問介護での悩みの原因は密室の空間(利用者さんの家)に利用者さんと二人っきりで介護等の援助を行うという所にあります。

1番多いのがセクハラの悩みです。

女性の介護職が入浴介助をしていると「ここ(ペニス)が痒いから洗って」としつこく強要されたり、胸やお尻を触られる、抱きつかれる、「やらせろ」等の発言をされるなどのセクハラ行為です。

その対策としては、男性の介護職に変更し対応することが1番です。

中にはかなり我慢していてセクハラされていることを黙っていたり、悩んで退職してしまう女性介護職も多いので配慮・注意が必要です。

次に多い悩みが、お金を盗られたという苦情が入ることです。ほとんどが利用者さんの妄想や勘違いです。

しかし、近所の方や市役所に苦情を入れたり、中には警察に通報(被害届を出される)される方もいます。

この対応がとても骨をおります。

この対策としては、御家族との信頼関係を築いておくことと御家族に利用者さん本人の認知症の進行具合について日頃から報告しておくことです。

この対策がされていないと御家族も一緒になって「お金が盗られた」と言い出してしまい収拾がつかなくなります。

密室の中での二人っきりの行為に身の潔白を証明することが難しくなるからです。

私の経験上、訪問介護は利用者さんの家という密室空間で二人っきりの中での援助なのでとても慎重な対応が必要で悩みがつきない仕事だと思います。

男性 介護職歴6年(訪問介護事業所)

一番の悩みは職場の人間関係がストレスの原因になる人が多いです。

スタッフ同士のコミュニケーションでも問題が生じます。

幅広い年代で上下関係があり、経歴が違う人が集まるので指導の仕方にも相違あります。

重労働のわりに給料が低かったり、他の職種に比べ離職率が高いので、人が足りない事業所もあります。

一人の負担が多くなり、休みも取りにいのも現状です。

対策として、人間の身体は生活習慣が乱れていくと、弱くなっていくので、規則正しい睡眠と食事で心を整えましょう。

介護職はストレスの多い仕事。

ストレスと向き合っていく必要があります。

まずは、原因を明確にしましょう。原因や対処法を考えて心を安心させてあげましょう。

人に悩みを話しましょう。

仕事仲間、家族や友人に愚痴をこぼすのも大切です。

職場で働いていたとしても、価値観は人それぞれです。

そこに対してストレスを感じてしまっては、キリがありません。

人は人、自分は自分と受け入れることも大切。

価値観の違いは、自分と違う人の介護感を知るいい機会だと前向きに考えるようにしましょう。

このまま介護職として、将来的にどうありたいかを考えてみよう。

思い切って職場環境の見直しをしてみよう。

誰かに相談してみたり、転職してみたりと、方法は一つや二つではありません。

我慢するのではなく、限界を感じる前に行動してみるといいです。

男性 介護職歴9年(特別養護老人ホーム併設訪問介護事業所)

過去に1年ほど訪問介護事業所で勤務していた。

訪問介護ならではの悩みと言えば施設介護と違い訪問介護は基本的に1人で対象者に介護サービスを提供しなければならないので、判断に困る時も自分1人で判断して対処しなければならない。

そのため経験の浅い新人職員にとってすぐ近くに助けを求められる先輩介護士がいる施設介護に比べてプレッシャーが大きいという点があげられます。

もちろん1人で問題なくサービスが提供できるようになるまで先輩介護士が付き添い指導を行いますが、慢性的な人手不足もあり指導や引き継ぎが不十分なまま一人立ちさせられることも少なくありません。

この点についての対応策としては新しい職員に引き継ぎを行う際は1人でサービスを提供できるようになっているか先輩職員の主観だけで判断せず、新人職員が抱える不安を極力少なくするために話し合いを行ってから見極めることがことが大切です。

また、不測の事態や困ったときに指示をすぐに仰げるようにマニュアルを作成すると共に連絡体制を整えることが大切です。

技術的に不安がある職員には先輩職員による研修なども儲けることで確かな介護技術を習得することでサービス提供時の不安を解消することができます。

女性 介護職歴3年(小規模多機能型居宅介護)

私の勤めていた介護施設は、生活保護受給者でも受け入れ可能な、少しお手頃な価格帯の施設でした。

だから正直、足を踏み入れることを躊躇するようなお住まいもありました。

最も印象的だったのは、団地のゴミ部屋です。

息子と2人で暮らす、母親が介護対象者でした。

息子は非正規で働いていましたが、母親の生活保護が暮らしの支えでした。

息子にはきちんと生活していくつもりはなく、母親も半身麻痺で知能に障害を抱えていたため、自分の生活に疑問を持つことはありませんでした。

食事等のゴミがあふれ、流しに汚れがこびりつき、埃は厚く積もり、虫が大量発生していました。

本当は清掃業者に入ってもらうところですが、お金がかかるからと息子は拒否。

仕方なく、訪問サービスが始まる前に、施設長とケアマネージャーが清掃に入りました。

それでも長年の汚れや、小さな虫は除去しきれませんでした。

そこでそのお宅に訪問する際に、いくつか持っていくようにと言われた物があります。

1つ目は、普通の訪問時より多めのビニール手袋です。

2つ目は、スリッパです。

床がだいぶベタベタしていたのと、床を這う虫対策です。

3つ目は、マスクです。

本当はマナー違反ですが、花粉症や風邪気味などと誤魔化すように言われました。

4つ目は、人によっては訪問の時のみ百均の靴下を着用し、使い捨てていました。

当たり前のように動き回る小さなゴキブリに、最初はげんなりしていました。

しかし、身なりが汚いこと以外は、母親がとても話のわかる方だったこと、そして人の出入りがあることで少しずつ環境が改善され、訪問が苦にならなくなりました。

まとめ

やはり、訪問介護は利用者さんによるセクハラの悩みが一番多いです。

非常に難しい問題ですが、対策としては、上司に相談し、担当を変えてもらうことがベストです。

また訪問介護ヘルパーは、他にも1人で業務を行わなければいけないので、非常にスキルがいる仕事です。

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