「介護職を辞めたいけど、辞めた後が不安……」
介護職は、身体が不自由な高齢者や障害者を介護する仕事なので、感謝を直に実感でき、非常にやりがいを感じる仕事です。
しかし、不規則なシフトや16時間の夜勤により、精神的にも病んで辞めていってしまう介護職員も多くいます。
皆さんの中にも、精神的に病んで「介護職を辞めたい」と感じている方もいることでしょう。とは言え、介護職を辞めて他職種に転職するのは不安ですよね。
そこで本記事では、介護職を辞めた私の体験談をはじめ、介護職を辞めた人たちのリアルな評判をお届けしていきます。
この記事でわかること
- 介護職を辞める前に改善できる対策
- 【体験談】転職後の大型トラックドライバーのメリット&デメリット
- 介護職を辞めた人たちの転職後のリアルな声
もくじ
介護職を辞める“5つの原因”と“対策”
介護職を辞める前に、ちょっと改善できる方法があるかと思います。本章では、介護職を辞める大まかな5つ原因と対策について、解説していきます。
介護職が辞める原因は、主に5つあります。
- 人間関係がヤバい
- 給料が安い
- 休日が少ない
- 生活リズムが崩れる
- 腰痛になる
それぞれ順を追って解説していきます。
1.人間関係がヤバい
介護職は、陰口を叩いたり、無視したりする職員がいる施設が多いことから「人間関係がキツい」と感じる方もいることでしょう。
介護施設は閉鎖的な空間であることから、1度、人間関係が破綻すると、毎日、それに耐え続けなければいけません。そのために、うつ病になる方もいます。
また、人間関係は職員間だけでなく、利用者に対しても同じことが当てはまります。
あまり表面化しませんが、利用者様からの暴言暴行が一定程度あることが想定されます。
人間関係がキツい場合の対処
簡単にではありますが、私が思いつく対処法についてお伝えします。
まず、施設内の配置転換を上司に要望してみることが考えられます。その他では、離職率の低い施設への転職をすることもあります。
また、転職する際には、1度、施設見学をすることをオススメします。施設見学で、ある程度の人間関係や仕事の状況が読めるからです。
こちらは、介護施設の離職率情報の調べ方について紹介しています。参考にしてみてください。

2.給料が低い
近年、若干の処遇改善が行われたものの、現役の介護職のほとんどは、労働の割に給料が低すぎると思っています。
私は、手取り20万円でしたが、子育てをしながら生きていくには、かなり切り詰めた生活をしていました。しかし、Wワークをする余裕など全くありません。
給料を上げる方法
給料を上げたい方は、給料の高い施設に転職を考えることをオススメします。デイサービス→特別養護老人ホーム→有料老人ホームの順に給料は高くなっていきます。
しかし、それに伴って、仕事量・精神的な負担が多くなり、仕事内容もハードになります。また、数年かかりますが、ケアマネージャーや相談員になる方法もあります。
給料は若干高くなる上に、体力的な負担が大幅に軽減できると思います。
その他、給料を上げるだけでなく、節約することも大事です。例えば、スマホ代を安く抑えるため、楽天モバイルなど格安キャリアに変更する方法があります。

3.休日が少ない
『休日が少ない』こちらも介護職が辞める原因の一つだと思います。ほとんどの介護施設は慢性的な人手不足ですので、勤務シフトは基本的に厳しくなり、休日が少なくなりがちです。
仕事自体が厳しいので、休日に心身をリフレッシュすることができず、家でグッタりしてしまいます。
長期的には、徐々に体力的・精神的なゆとりがなくなり、介護職を辞めていくことになります。
転職を視野に入れるべき
精神的にキツくなったら、他業種への転職も視野に入れておくべきです。
しかし、求人が多い業種には、休日が少ない傾向があるので、休日を多くするには給料面で一定の妥協が必要になるかもしれません。
ただ、製造業・販売業・運送業等で求人をよく吟味すれば、現状の介護職よりは条件の良い求人は見つかると思います。
未経験での転職はリスクを伴いますが、介護職を続けててきた方であれば、新しい仕事でがんばっていくことは比較的に簡単であると思います。
4.生活リズムが崩れる
介護職では早出・遅出、それから夜勤があり、日々の勤務時刻が一定ではないので、生活が不規則になってしまいます。
そのために、うつ病や自律神経失調症など患うリスクが高くなります。
生活リズムを整える方法
うつ病や自律神経失調症のリスクを減らすには、運動することを日課にすると良いと思います。また、肥満で悩んでいる人は糖質制限を行ってください。
また、自炊やお茶を飲むことにより体調が良くなってくると思います。
5.腰痛になる
介護の仕事は常に腰を使う仕事です。利用者様を移乗する際に腰から遠い位置で抱えたり、中腰の態勢で繰り返し介助をしたりすることから起こってきます。
腰痛を放置すると手足がしびれたり、ぎっくり腰になって立ち上がれなくなったりしてきます。
多忙なため、仕事中に十分な休憩を取ることができない上に、帰宅してからも十分に腰を休める余裕がないのが実状だと思います。
腰の痛みを軽減する方法
仕事前にストレッチ等の運動するのが良いと思います。また、できるだけ腰痛を避ける介助をすることです。
重いものは体に近づけて持ち上げる、体全体で動かすことが鉄則です。これだけで、腰への負担を大幅に軽減することができます。
そして、腰痛ベルトも一つの方法です。特に若い方でも無理して力任せに扱って腰痛持ちになってしまう方を現場で多く見てきたので、気をつけてください。
寝る時に枕を足元に置き、足を少し上げて寝るのも腰への負担を減らすことができます。
「介護職を辞めてよかった」転職後の大型トラックドライバーと比較
本章では、介護職を辞めてよかったのか、私の体験談として転職後の大型トラックドライバーの仕事と比較して、どちらが良いのかお伝えします。
私は教員免許を持っており、介護職として働いていた時に、私立高校の非常勤講師の仕事のオファーが来たので辞めることにしました。
その後、私立高校の非常勤講師の仕事が契約満了となり、現在は大型トラックドライバーとして働いています。ちなみに、私が勤めている運送会社には、元介護職が何人か在籍しています。
では、大型トラックドライバーのメリットからお伝えします。
大型トラックドライバーのメリット
介護職と比較してトラックドライバーのメリットは4つあります。
- 自分のペースで仕事ができる
- 複雑な人間関係がない
- 年収が高い
- 土日祝休み
それでは、メリットについて順を追って解説していきます。
1.自分のペースで仕事ができる
介護職では、チームで仕事をするので、マイペースで仕事ができませんが、トラックドライバーはマイペースで仕事ができます。
私が勤めている運送会社は、数千人規模の準大手で、コンプライアンスもある程度守られており、4時間に30分くらい休憩が取れ、その他にも休憩2時間ほど取れます。
2.複雑な人間関係がない
トラックドライバーの仕事は、介護職ほど職員間の複雑な人間関係はありません。
また、トラックドライバーは、仕事の手順が毎日決まっていて、一度覚えると仕事がしやすくなります。
3.年収が高い
大型トラックドライバーの場合は、介護職よりも給料が高く、介護職(特養)の時の給料は年収約370万円でしたが、大型トラックドライバーの場合は、年収約450万円あります。
私の場合は、郵便局の仕事で荷物がすごく軽く肉体的に楽な上に、自宅に帰れる『地場』配送として働いています。他の仕事をしている方は、大型トラックドライバーは年500万円くらいあります。
また、1日おきに自宅に帰る長距離ドライバーの場合では、年収700万円もらっているドライバーも多くいます。
4.土日祝休み
大型トラックドライバーでもスーパーなどの食品を扱う仕事は休日がバラバラですが、私の場合は郵便局の荷物を運ぶ仕事なので、土日祝休みの夏季・冬季休みがあります。年間休日だと120日間以上あります。
トラックドライバーのデメリット
介護職とトラックドライバーを比較して、一方でデメリットもあり、『荷物や事故に気を遣う』ことが挙げられます。
トラックドライバーは、運転中や荷物に対する事故等、長時間リスクに向き合う必要があります。特に、大事故を起こすと、免許停止になり、刑事罰を受けることもあります。
一方、介護職でも利用者様へのリスクがありますが、介助する前後が中心になります。また、介護職は、職員に対するリスクの負担はほとんどないのが現状です。
以上のことを加味して、事故を起こさなければ、介護職よりもトラックドライバーの方が給料面や仕事面においても条件が良いので、オススメします。
また、万が一事故を起こした時のことを考えて、事故に対する救済措置がしっかりしている大手の運送会社に就職する方が良いと思います。
ちなみに、トラックドライバーの場合は、準大手でも50歳以上の未経験者でも採用してくれる会社は多くあります。
そして、大型トラックドライバーの免許は仕事をしながらでも3ヵ月で取得でき、雇用保険の制度を利用すると2割引きの27万円ほどで取得できます。
「介護職を辞めてよかった」退職者の声
ここからは、「介護職を辞めてよかった」という、介護職を辞めて転職した人たちのリアルな声を紹介します。
介護職をマジで辞めてよかった
介護職は、休みがとりづらく、給料があまり上がらないの状況があります。若い介護職員の将来を案じているコメントです。
語弊を恐れずに言うと、介護士はまじで辞めてよかった。
・代替可能
・休みがとりづらい
・スキルがつかない
・場所の自由が利かない
・給料の天井が決まっている
・胸張って職業を名乗れない
特に自分みたいに若い介護職員は 今のままでいいのか考えて欲しい。
私が辞めたブラック施設の労働環境
施設によっては、次のような状況が見られます。体力的・精神的に続かず、介護職を辞めてしまうことは多々あります。
・利用者数60~80人
・正社員数5人以下
・パートアルバイト含んでも介護職員数は10人を切る
・夜勤は2人(夜勤専門アルバイトで賄う)
・日勤が1人なんて日常
・夜勤が残業し入浴、排せつ介助を実施
・17時夜勤開始の翌15時退社の実績あり
不規則な生活、過度なストレス
介護職の資格を取得しても若干の手当がつくだけで、昇給も少ないため、給料は安いです。合わない給料のため辞めてしまったようです。
命預かってんのにな。
国家資格だよね。
それ以外の資格もいっぱいあるけど、その割には給料まったく上がらない。
もう30歳になるけど、不規則な生活、過度なストレスでずっと生理不順。
子ども作りたいから今年いっぱいで辞めることを決めた。
給料が安すぎて辞めた
介護職よりも給料が良い職を見つけて転職した、ということです。もっと処遇が改善されないと、このような方が今後も多く出てくるのではないかと思います。
私も別に介護職が嫌と言うより、給料が安すぎて辞めたので。
今はフリーのインストラクターでコロナの影響で収入は以前の6~7割しか稼げなく生活は厳しいですが、それでも、介護職の時の給料よりは良いです。

「やっぱり!介護職が一番」出戻りした人たちの声
とは言え、「やっぱり!介護職が一番」と出戻りする介護職員も多くいます。出戻りした介護職員の声を紹介していきます。
介護職が『天職』だと気が付いた
介護職には、すぐに出戻りできます。これは、最大のメリットの1つだと思います。
めちゃイケみたいなバラエティが作りたくて(演者側)上京してきたハズなんだけど、なんやかんやで介護に出戻り。
でも、好きな事やれてる分、幸せ者なんだと思います。
介護の経験を活かす職種に転職
介護職とは畑違いの業界に転職して、しんどかったということです。一方で、介護の経験を活かせる他業種で働くのは、楽しかったそうです。
まったく違う業界に転職したことありますけど、しんどかったです(^^;)
でも、介護な経験を活かせる他業種だと楽しかったですよ。
求人は多くないですけど、介護タクシーとか、福祉用具専門員とかですね。
復職するなら、働く時間を少なめにしたい
利用者様からの嬉しいコメントに、やりがいを感じているようです。ただし、体力的にきつかったようです。
介護の仕事は無事休職に入った。
先日、上司からワシが担当していた利用者様が「あの人の気遣いは素晴らしい」と言っていたと報告された。
嬉しかった。
介護職やっててよかったなと思う。
でも、復職したらもうちょっとスローダウンしないとね。
いつも全力だった結果が休職だから。

別の施設に就職した人たちのリアルな声
介護職員の多くは、施設を何回も替わりながら、自分に合った施設を見つけて、長く仕事を続ける場合が多いです。
最後に、別の施設に就職した人たちの声をお届けします。
手取り12万はキツい
常勤パートは夜勤がない代わりに、給料は安く、正社員は夜勤が込みで仕事がきつく、手取り20万程度は、よくある状況です。
有料老人ホームは給料が高めなので、転職する事例も増えてきています。
元正社員、今は常勤パートで働いてるけど、手取り12万は正直キツい。
私の勤務先は夜勤入れないと正社員と認めてもらえない。
仕事するなら特養より有老のほうが、まだ自分に合ってると感じる。
前の職場で認知症の酷い利用者に噛みつかれた、引っ掻かれた時の傷、まだ残ってる。
3回とも利用者様に恵まれてる
介護職として職場を3回代えている方のコメントです。介護職の魅力や満足度を感じているようです。
これ前も載せたかもしれないけど、 こうやって利用者さん達からお手紙とか、もらうたびに、仕事に対する魅力や満足度を感じます。
確かに介護はキツいけど、そのきつい介護で癒されることもある。
今まで3回職場代わってるけど、3回とも利用者様には恵まれてる。
介護施設を立ち上げたい
自ら介護施設を立ち上げる目標を持ったということです。私が介護士だった時、周囲で介護士数人で施設を立ち上げた、という事例がありました。
経営がうまくいけば、長く続けられるようです。
40代半ばで人生の目標ができた。
障害者の義姉と一緒に過ごせる介護施設を立ち上げたい。
今月で老人介護施設を辞め障害者の老人介護施設に採用頂けた事でより目標が強くなった。
残りの勤務も頑張れる。
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まとめ
以上、「介護職を辞めてよかった?」と疑問をお持ちの方へ、転職後のリアルな声について、解説していきます。
男性介護職の場合には、転職すると年収がアップすることは可能です。しかし、女性の場合では、介護職のほうが給料が高い傾向にあります。
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精神的に参っているのなら、自分の身体や心に耳を傾け、病気になる前に辞めるべきだと思います。
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