本記事では、老健で施設ケアマネとして働いている男性の体験談を紹介しています。
『施設ケアマネは、居宅ケアマネに比べて楽だ』と思われる方もいますが、介護士と兼務して仕事をする施設が多いので、かなりのハードワークになります。
老健の施設ケアマネに興味がある方、是非参考にしてみてください。
老健の施設ケアマネをしている男性のプロフィール
- 40代(男性)
- 都道府県:愛知県
- 施設ケアマネ歴: 5年(介護職と兼務)
- 勤続年数:10 年
- 従業員数: 100名程度
- 保有資格:社会福祉士 介護福祉士 介護支援専門員
- 年収 500万円位
- 処遇改善手当:月15000円(特別処遇改善手当 月20000)
施設ケアマネとしての給料について
基本給は、20万円位です。
手当としては処遇改善手当が月15000円、特別処遇改善手当が月20000円、介護職を兼務しているため夜勤を月に4~6回しており、手当が1回5000円です。
住宅手当が月10000円、配偶者手当が月15000円、子供手当1人につき月10000円です。
ボーナスは年に2回で計4ヶ月分です。昇給額は年2000~4000円位です。
サービス残業は、毎日あり、日によりますが、1時間程度です。
老健での施設ケアマネは『きつい』
私見ですが、老人保健施設の施設ケアマネの役割は、入所希望者がおおよそ3~6ヶ月位を目安に介護保険を利用して老健に入所し、体調管理などを受けながらリハビリを行い、身体機能や認知機能の維持・改善を図ることを援助します。
その結果として「本人の望む生活が実現できる」という根拠・援助内容(方針)を各書式にまとめ、本人・家族・援助者に示し、チームをまとめる役割だと思っています。
主たる業務として、入所希望者への事前訪問(アセスメント)、ケアプラン原案の作成、本人・家族とケアマネ、サービスを提供する専門職とでの援助内容の確認・話し合い、ケアプランの発行(説明と同意を得る)、サービスの進捗状況の確認・評価(モニタリング)が挙げられます。
特に大変だと感じていることは、作成する書類の多さです。
自費でスポーツジムに通って筋力強化(リハビリ)するのではなく、多くが税金や介護保険料から支払われる介護保険を利用して老健に入所しリハビリを行うには、保険者である市町村にその正当性を主張し認められるための証拠(書類)を残す必要があるからです。
サービス利用開始前のアセスメントの書類だけでも対象者の年齢、要介護認定区分・有効期間、現疾患、病状とその予後予測を考慮した健康管理の必要性、現在の動作能力と維持・改善の見込み、健康管理・リハビリを行わないことで高まる今後のリスクがあります。
(例えば病状が安定せず体調を崩すことが多いため、寝て過ごす時間が増え、足腰の筋力が低下して、歩行時にふらつきが多くなり、転んで怪我をしてしまうなど)
介助量が増えることによる家族の介護負担の増加または介護保険サービスの利用が増加するリスクなど様々な要因・課題を整理し、本人の望む暮らしに向けた実現可能な生活のイメージを記載するため、A4用紙数十枚にもなります。
その他の作成書類も多く業務中にやりきれないため、サービス残業は本当はダメなんですが、自宅に持ち帰り作成することになります。
提出期限が迫ると徹夜で作成することになるため、精神的にも辛いです。
施設ケアマネは介護士も兼務するから激務
施設ケアマネとして働く多くの人が私と同じように介護職を兼務していると思います。
介護職員としてその日の頭数に入っているため、介護業務をこなしたうえで、プラスαとしてケアマネ業務(書類の作成)をしなければなりません。
ケアマネ業務を優先して作業していると、他の介護職員から「あいつパソコンばっかやって何やってるの?早く○○様のオムツを交換してきて!!」と怒られてしまいます。
サボっている訳ではなく、ケアマネ業務も必要な仕事であることを説明しても、理解してくれる職員はほとんどいません。
結局、サービス残業か自宅へ持ち帰り書類を作成することになります。
「いったい私は何をしているんだろう?」と悲しくなります。
給料も高くなく、割に合わないため辞めたいと感じることが多いです。
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