本記事は、元高校教師の方によって記述していただいています。
「学校をやめたい」と思ったきっかけは、「学校でいじめにあっている。」「学校や先生が本当に嫌だ。」いろいろあると思います。
私自身は高校教師の経験がありますが、高校生は特に多感な時期で、人には言えない様々な悩みを抱えています。
生徒の性格や周囲の環境にもよりますが、友達や親に相談できない個人的な悩みを抱え込んで、
「学校をやめたい」
「自殺したい」
という思いに占有されて、周囲が全く見えない状況になっている生徒に関わったこともありました。
また、親がこのような状況を見抜けなかったり、親とケンカして、話をする機会がほとんどない状況も生まれたりしがちです。
そのような高校生のみなさんに、少しでもアドバイスができたらいいと思い、この記事を書くことにしました。
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もくじ
『高校を辞めたい』理解できるが、卒業はすべき
「高校をやめたい」と思っているみなさん。
結論から言います。
やめないという選択が可能なら、高校(できれば大学)は卒業すべきです。
これには理由があります。
学歴は生涯収入に関係する
高校を卒業すべき理由は生涯年収です。
- 中卒の生涯年収:(男性1億9400万円、女性1億3750万円)
- 高校卒の生涯年収:(男性2億730万円、女性1億4640万円)
- 大学・大学院卒の生涯年収:(男性2億7000万円、女性2億1670万円)
(※「ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2017」より参照)
生涯年収にこれだけの差があれば、できるならば、一時の学校をやめたい気持ちを我慢して、自分の将来を豊かに生活するためにも、少しでも高い学歴(できれば大学卒)をつけておくほうが得策と言えるでしょう。
※ただし、3流大学なら行かない方が良いです。
中卒のデメリットは他にもあります。
一例としては、大企業の採用にはある程度の学歴が必要です。
現実的に中卒の採用率は大企業で低い上に、就職できたとしても昇給・昇進に格差がある場合が多く、将来の生活に不利益を被るリスクは高くなることは間違いないでしょう。
別室登校もある
ここまで読んできたみなさんには、少しでも高い学歴を得ることは、将来の生活にメリットがあることは分かっていただけたと思います。
この記事で私は、勉学に励めと言っているのではありません。
「学校をやめたい」とまで思い悩んでいるみなさん、
勉学はそこそこにして、自分の将来についてしっかり考え、まず、高校を卒業する(卒業資格を取得する)ことを勧めているのです。
将来、生きていくために不利益を被らないようにすべきです。
「今は親に相談できない」場合もあると思います。
その場合、我慢して学校に行けるのであれば、退学にならない程度でいいですから、学校に行ってください。
最近では、別室に登校しても出席を認められる場合がほとんどです。
それでも、現在通っている高校をやめるしか選択肢がない場合もあることでしょう。
この記事を読んでいるみなさんは、ここにあてはまるのかもしれません。
重要なのは、ただ学校をやめて、その後に何もしないのであれば、あなた自身に何のメリットもないということです。
無謀な選択です。
うまくいくか、いかないかは別として、少なくとも次の進むべき道を決定してから学校をやめるべきです。
もし、親に相談できる状況であれば思い切って話してみましょう。
何か前向きな解決策が生まれてくるはずです。
親は自分の人生経験と照らしあわせて、自分の子(あなた)につらい思いをさせたくないために、今まで様々なことを言ってきたはずです。
ただ、時代は変化し、社会や価値観も変わってきています。
あなたの思いを親に必死に訴えれば何か解決策が生まれてくるはずです。
少なくとも金銭的な支援は得られる可能性は高くなります。
「転校」という選択もある
2020年度現在、公立高校(年収910万円未満世帯)や私立高校(年収590万未満世帯)の授業料は実質無償化(共に条件あり)になっています。
したがって授業料についてはあまり気にする必要はないかもしれません。(諸費用は別途かかります。)
諸費用は、一般に私立高校は高めなので就学援助を受けられない場合は、気をつけてください。
公立の通信制高校は、全費用で数万円程度とかなり格安です。
最近、全国の高校生の総数は減る一方で、各学校は生徒の獲得に必死になっています。
以前に比べて入学のハードルはかなり下がっています。
転校することで、イジメを回避することも可能な場合があるでしょうし、新しい高校で何かに打ち込めるきっかけを得られるかもしれません。
新しい環境に入ることは今後の人生経験のプラスになることでしょう。
通信制高校もオススメ
対人関係で悩んでいる場合は、通信制高校がおすすめです。
スクーリングでも人に合う機会も少ないし、個人に特化したカリキュラムを提供してもらうこともでき、無理なく学べます。
また、通信制高校では、通学しながら将来のために料理等のアルバイトをしながら手に職をつける方法があります。
他には、専門学校に行きながら、アルバイトでコンピュータのメンテナンスやプログラミングの知識を身につけ、就職あるいは起業するなどです。
以前とは異なり、通信制高校や専門学校の理解が社会的に深まり、現在では、学校数もかなりあります。
編入もしやすくなっているため、一考の余地ありだと思います。
アルバイトを通して、自分に興味のあることについて社会経験を積み、通信制高校や専門学校で学歴も取得できるという、一石二鳥です。
ただし、アルバイトと学校の両方をこなすにはそれなりの覚悟と体力は必要です。
他にも高校の卒業資格を取得する方法はあります。それは高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)です。
とりあえず高校の卒業資格を取得しておき、アルバイトや自分の興味のあることをしながら、二部(夜間)の大学に進学、あるいは数年後に大学に進学する方法です。
現在の高校をやめて、通信制高校に転校するための親を説得する方法
しかし、最終的には親を説得しなければなりません。
そのためには親を説得する方法が必要になってきます。
親を説得するには、自分の将来の展望をしっかりともつことが重要です。
重要なのは、ただ学校をやめて、その後に何もしないのであれば、あなた自身に何のメリットもないということです。
無謀な選択です。
うまくいくか、いかないかは別として、少なくとも次の進むべき道を決定してから学校をやめるべきです。
その上で、難しいとは思いますが、根気強く親を説得し続けることが大切だと思います。
度重なる説得を続けていれば、親から理解してもらえたり応援してくれたりすることもあるかもしれません。
親を説得するのは難しいが方法はある
親の説得について言えば、人を説得しやすい方法は存在します。
まず人間は自分の考えが正しい、と錯覚する特徴があります。
なので、その正しいという感情を変える必要があります。
その際に客観的なデータを見せて説得すると効果的です。
例えば、親が通信制高校に悪い印象を持っているのなら
- 通信制高校からも東大や京大などへの進学できる人がいるデータ
- 就職に影響しないことを証明するデータ
をインターネットで調べる。
調べればいくらでも出てくるので、調べてみてください。
また、過去の成功者の中で、通信制高校で学びながら自分の趣味や特技を生かして活躍している人の情報を調べると良いです。
例えば、芸能人の、キンキキッズの堂本光一さん。
堂本光一さんは通信制高校を5年かけて卒業し、今でも芸能人として第一線で活躍されています。
他に中卒ではDMM創業者の亀山敬司さんがいます。
このように客観的なデータをもとに徐々に親を説得すると比較的に説得しやすいです。
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まとめ
最後にアドバイスとして、人生は学校が全てではありませんが、日本は一応学歴社会で、中卒だと就職先が限られてくるのが現状なので、通信制高校で十分なので卒業はしておいたほうが良いです。
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